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所変われば   

 今ブログ打ってたら、タッチパットを変に触ったのかページが戻ってしまい、30分くらいかけて書いていた文書が飛んでしまいました。

 さすがにもう打ち直す気になれないので、記憶とメモを頼りに簡単に書いてしまおうと思います。

 今朝の朝日の記事で四川大地震の時に救助活動を行った尹春竜さん(20)のことが書いてあったのですが、彼は1ヵ月間救助活動を行って70人を救助。粉じんを吸い込み続けて体調を崩し2週間入院したそうです。
 その後「優秀ボランティア10人」に選ばれて北京で表彰されたものの、形ばかりの勝算は受けても地震前と生活は変わっていないことに不満を感じている。「期待していた政府や党の役職も、華々しい企業のチャンスもなかった」

 と、ここまでは「ふーん」と思いながら読んでいたのですが、彼はシイタケ農家で年間の売り上げは日本円にして約36万円ほど、救援活動の報奨金として企業などからもらった約100万円の全額をシイタケにつぎ込んだが、大雨で全滅。鬱屈がますます募った。。。。とのこと

 売上が36万ってことは利益はもっと低いはずなので、年収の数倍のお金を一気に事業に突っ込んで失敗するというギャンブル性の高さにも驚きましたが、いったいどれくらい期待していたんだろう、、、と思いながら記事のつづきを読んだところ、背景にはお国柄の違いがあったようです。

 中国では災害救援に尽力した人を「英雄」と称えて処遇してきた歴史があり、ボランティアの「見返り」に昇進や抜擢を意識する伝統も残る。だが、「抗震英雄」に選ばれた人のほとんどが当局者やメディアの脚光を浴びやすい女性や子供たちで、農民や普通の市民に不公平感が生じた。
 たとえば女性警官の蒋敏さんは親族10名を失いながら職務を続けたとの理由で「第1級英雄模範」に選ばれ、聖火リレーでは四川省の第一走者の栄誉を受けた。
 同級生を助け出した高校生2人は、中国最難関の北京大学と清華大学への入学が試験なしで認められた。
 被災地には、格差社会の「負け組」から「英雄」への一発逆転を夢見た人たちの失望も漂い始めている。


 被災者を助けたいという意識が動機のほとんどだったとしても、がれきを掘りながら心のどこかでそれが「金鉱で一攫千金」みたいな意識とリンクしているボランティアが少なからずいたとしたら、なんとも生々しい。。。

 正直ボランティアもけっこう動員が混ざっているんだろうなとは思っていましたが、一発逆転を夢見て被災地に駆けつける人がいることは想像していませんでした。
 逆に中国の人は日本のボランティアとかを見て「英雄になりたくて駆けつけてきているんだろうな」とか思ったりするんでしょうか?

 バックボーンが違う人たちの思考を理解するのは難しいと改めて思ってしまいました。

# by chy9929 | 2008-10-16 22:09 | 中国

中国製品   

最近中国製品の質に関する問題がクローズアップされていますが、気になったのはこのニュース。
以下記事の抜粋になります。

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デモ隊2人は「期限切れ中国製催涙弾」で死亡―タイ

2008年10月15日、中国の「環球時報」は、10月7日にタイで発生した警察とデモ隊との大規模衝突で死者2人、負傷者478人を出す惨事になった原因が中国製催涙弾にあるとのタイ警察の発表を伝えた。

警察は保有する4種類の発射型催涙弾(米国製2種、中国製、スペイン製)と2種類の手榴弾型催涙弾(米国製、中国製)を実際に使用して調査したところ、中国製催涙弾の威力が最も大きく、米国製催涙弾が比較的静かに催涙ガスが噴出するのに対し、中国製は目標に激しい衝撃を与えたのち爆発し、目標そのものを破壊した。
タイ中央法医科学研究所が化学分析した結果、中国製催涙弾には一般に軍やテロリストの破壊攻撃に使われる強力な爆薬RDXが使用されていたことが判明。

これに対し、中国の武器専門家は「国産の催涙弾の使用期限は5年。1993年に輸入されたものなら、すでに期限が切れている」と指摘。また中国製催涙弾は製造販売に関し公安部装備財務局の徹底した管理下にあり、不良品が出回ることはないと断言。「中国の警察が使用するのはすべて国産の催涙弾だが、これまで負傷者が出た事例は1件もない」と反論している。

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たぶん使用期限が切れているとか、不良品が出回ったとか言う問題ではなくて、中国の警察がデモを鎮圧するにあたって、デモ隊が死傷することは全く問題にならないから、催涙弾によって負傷者が出たかどうか気にしたこともないだけじゃないかと思うのですが、、、、

# by chy9929 | 2008-10-16 13:01 | 中国

卓越した予知能力   

9/25 21:10に有人宇宙船「神舟7号」が打ち上げられましたが、その12時間も前に新華ネットが派手なフライングをやってしまったそうです。

神舟7号、打ち上げ前にもう飛行?=新華社通信がフライング
【北京26日AFP=時事】中国初の宇宙遊泳に挑戦する有人宇宙船「神舟7号」が25日夜に無事打ち上げられたが、国営新華社通信はその何時間も前に、神舟7号が太平洋上を飛行しているのを「とらえた」と報じる失態を演じた。同通信が26日認めた。
 同通信がウェブサイト上でこの誤報を伝えたのは25日午前。中国が神舟7号の飛行を追跡するため全世界に派遣した船舶のうち1隻からの「27日付」の報告として報じたもので、宇宙船からの信号をキャッチする様子を生々しく詳細に伝えたほか、「キャビンの気圧は正常、酸素圧も正常」などとしていた。
 新華社通信はAFP通信の問い合わせに対し、「技術上の問題があった。気付いた後、対応措置を取った」と述べた。〔AFP=時事〕

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ここで言う「対応措置」って言うのは、ネットから原稿を削除することでしょうか?
ちなみにこれが問題の記事をキャプチャーしたもの。
卓越した予知能力_b0130874_14305648.jpg

そういえば1996年長征3号打ち上げ失敗の映像は、爆発しそうな瞬間に画面が切り替わって「ザー」ってなったんですよね、、、オソロシイ
http://jp.youtube.com/watch?v=NomU8t_nqXE&feature=related


(おまけ)
このニュースについて調べているときに見つけた、衛星発射センター近くにあるというスローガンの画像
「スパイは絶対逃さない、逮捕即殺害」みたいな感じでしょうか?
卓越した予知能力_b0130874_156923.jpg

# by chy9929 | 2008-09-27 15:28 | 素晴らしきかなプロパガンダ

汚染食品のオンパレード   

相次ぐ食品問題で、自虐ジョークに走る中国Webユーザー(9/19 ロイター)
というニュースに出ていた「中国人の1日」というジョークを探してみたのですが、特殊な用語が多くてけっこう読むのが面倒でした (><
せっかくなので訳文をUPします。

しかし結構内容が凝っているのでただのネットユーザーの仕業じゃない気も、、、
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朝、ゴミ綿でできた布団をめくって起きる。
発ガン性物質入りの歯磨き粉で歯を磨いたら、
過剰なレベルのヨウ素とメラミンで汚染された賞味期限切れの牛乳を飲んで、
軽油で揚げた洗剤入り油条(揚げパン)とスーダンレッド(発ガン性着色料)入り塩卵を食べる。

ダフ屋からバスの切符を買って、時間通りに偽タバコ密造工場に出勤。
9:30にこっそり偽iPhoneで株価をチェックしたら6124.04ポイントから1240.46ポイントに下落してた。

昼食は避妊薬入りのエサで育った鰻の下水溝油炒めと
DDT(有機塩素系の殺虫剤)まみれの白菜に
長期貯蔵の非食用米で炊いた有毒米ご飯2膳

夕飯は塩酸クレンブテロールを使って育てた病死した豚肉の塩漬けを蒸したのを、
毛髪入り醤油につけて食べる。
それに汚水で臭い付けされた臭豆腐二切れ、
ホルマリン漬けされたくらげの前菜、
漂白剤とロンガリット添加の饅頭(マントウ)2つ。
メタノールたっぷりの白酒2杯。

ああ、なんてすばらしい生活
ある中国人の幸せな一日



早晨起床,掀开黑心绵作的被子,
用致癌牙膏刷完牙,
喝杯过了期的碘超标还掺了三聚氰胺的牛奶,
吃根柴油炸的洗衣粉油条,外加一个苏丹红咸蛋,
在票贩子手里买张车票,准时赶到地下烟厂上班,
九点三十分偷偷用山寨手机看股票从6124.04点跌到1240.46点,
中午在餐馆点一盘用地沟油炒的避孕药喂的黄膳,
再加一碟敌敌畏喷过的白菜,盛两碗杯陈化粮煮的毒米饭;
晚上蒸一盘病的瘦肉精养大的死猪肉做的腊肉,
沾上点毛发勾兑的毒酱油,
夹两片大粪水浸泡的臭豆腐,
还有用福尔马林泡过的凉拌海蜇皮,
抓两个添加了漂白粉和吊白块的大馒头,
还喝上两杯富含甲醇的白酒。
唉……这日子过的真是那个爽!!!
这就是一个中国人幸福的一天

# by chy9929 | 2008-09-22 22:05 | 中国

「猛毒大国」中国を行く   

 最近、中国での生乳へのメラミン混入事件が注目を集めています。
 報道が出た当初は、特定メーカーの粉ミルクへの混入といった扱いでしたが、どうやら生乳へのメラミン混入は中国各地で常習的に行われていたようで、問題の根はかなり深いようです。

 「粉ミルクや牛乳の原料となる生乳へのメラミン添加は中国の酪農家にかなり広がっている。たんぱく質の値が高く出るため、水を加えて量を増やせるからだ。
 河北省では05年4月頃から「質がよくなる」という話が口づてで広まり、メラミン専門の業者まで現れた。経済発展で牛乳の需要が急速に増えたことが、「食の安全よりもうけ」という拝金主義に結びついたと見られる。
」(9/21朝日朝刊)

 しかもオリンピック期間中に混乱が起きることを警戒して、市政府が一ヶ月以上被害を隠蔽したという説もあり、悪質極まりない、、、。
(実際に情報が「市政府」止まりだったのかは大いに疑わしいところですが。)

 中国の体質を考えれば、事件の全貌が明らかになる可能性は低いと思われますが、個人的には「ここまで報道が出てくるようになったか」という思いもしています。
 ただ、「地元メディアは報道を抑えている。庶民の人気を集める大衆紙は、中面での目立たない扱い。中国筋によると、共産党中央宣伝部は各メディアに対し、独自取材をせず新華社通信の記事を使うよう指示した。(9/21朝日朝刊)」といった記事を見ていると、中国国内ではあまり情報が伝わっていないのかも、、、。

 こういった事件がおこる背景については、『猛毒大国」中国を行く』という本に詳しく書かれているので、ここでお勧めしたいと思います。

 中国での「食の問題」を扱った文章は数あれど、この本では実際に著者が現場に足を運んで関連する報道や噂について検証を試みており、一歩踏み込んだという感があります。

 常習的に各地で発がん性化学物質を使用して春雨を漂白する人々。地元にコネクションが強い人々は摘発を免れ、摘発を受けた者に対しても当局からは摘発理由についてなんら説明もなく、操業再開にあたっての指導もない。したがって再開後も同じ違反が繰り返されることになるといった実態。(著者はこういった摘発は単なる当局の活動アピールである可能性を示唆しています。)
 当局に摘発を受けたある工場の社長は文字も読めず、著者の取材に対し「指導?そんなもの一度も受けた事は無い。何回か役人は来たけどそんな指導は無かった。健康食品に着色料や添加物を使うのがいけない事は知ってるさ。でも春雨もダメだなんて聞いたことはない!」と答える。
 このように化学物質の危険性は一切知らない人々が「質がよくなる」という口コミだけで化学物質を加えてしまうことが、中国では当然のように行われているのでしょう。

 この本ではこういった意図的な食品汚染の実態以外にも、化学工場による汚染被害に苦しむ農民の実態や、科学的検証を得ない漢方薬の危険性などについても言及されています。

 著書の最後では報道統制についても触れられていますが、「冷凍ギョーザ事件でも中国では発生当時、ほとんど詳しく報道されていなかった。自分の国の報道統制に慣れてしまった中国人は日本のメディアの加熱ぶりに「どうせ日本政府の反中キャンペーンだろう」程度に思ってしまい、食品への危機感も熟成されない。」という部分には、はっとしました。中国の報道も、外国の報道も信用しない中国の人々の思想の裏側には、そんな複雑な事情もあるのかもしれません。

個人的お勧め度★★★★★

# by chy9929 | 2008-09-21 16:32 | レビュー